2025年6月4日、一般社団法人トラスト＆セーフティ協会（所在地：東京都渋谷区、代表理事：金谷 武明）は、設立記念イベントをShibuya Sakura Stage内にあるSTATIO日本経済大学にて開催いたしました。
本イベントには、企業・行政・学術・NPOなど多様な立場から約 60 名の関係者が集まり、デジタル社会における「信頼性」と「安全性」の構築に向けた産官学連携の新たなハブの始動の場となりました。
金谷代表理事：ネットの課題の高度化・複雑化に対処する新たな産官学連携を
冒頭、代表理事 金谷武明より開会の挨拶が行われ、「偽・誤情報や誹謗中傷、オンライン詐欺などのネット上の課題が高度化・複雑化する中で、信頼性と安全性への社会的なニーズが高まっています。私たちは、産官学が連携し”技術・政策・教育”を一体で進める必要性を感じ、一般社団法人としてトラスト＆セーフティ協会を設立しました。産官学、そして様々なコミュニティのハブとなり、安全なデジタル社会の実現に向け、開かれた連携を進めていきます。」と協会を立ち上げる思いを伝えました。
川崎ひでと総務大臣政務官からのメッセージ
次に、総務大臣政務官・川﨑ひでと様よりビデオメッセージをいただき、協会の取り組みへの期待をお伝えいただきました。
※当日の川崎総務大臣政務官のメッセージ紹介の様子は総務省のHPでもご紹介いただきました。
活動の５つの柱：不正対策の知見共有、人材育成、実践的なリテラシー教育、アドボカシー、業界連携
理事・事務局長の田中清隆からは、協会が掲げる課題意識とそれに対する具体的なアプローチが紹介されました。特に、誹謗中傷や偽・誤情報といった社会的課題に対し、技術・政策・教育の三位一体による解決を目指す姿勢が強調され、不正対策の知見共有、人材育成、実践的なリテラシー教育、アドボカシー、国際連携を中心とした今後の具体的活動も示されました。今後の活動プランについてはこちらのスライドをご確認ください。
そのビジョンのもと、総務省の「DIGITAL POSITIVE ACTION」や国際的なオンライン詐欺対策ネットワーク「Global Anti Scam Alliance (GASA)」への参加など、国内外の連携も紹介され、トラスト＆セーフティの専門性と実効性を軸にした展開への期待が高まりました（詳細はこちらのリリースをご覧ください：https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000002.000158761.html ）
業界を代表する企業の参画
設立イベントには、協会の会員企業として、AI サービスやコンテンツ・プラットフォーム、マッチングサービス、ニュース関連サービスなど、さまざまな分野を代表する企業が参加。トラスト＆セーフティへの関心の高まりと、今後の連携への期待を強く感じる機会となりました。
参加企業リスト（アルファベット順、2025年6月4日時点）
- 株式会社サイバーエージェント
- 株式会社エニトグループ
- 株式会社ジモティー
- LINEヤフー株式会社
- 日本マイクロソフト株式会社
- note株式会社
- OpenAI Japan 合同会社
- 株式会社リクルート
- スマートニュース株式会社
- TikTok Japan
- YouTube
- アデコ株式会社（オブザーバー会員）
- Five Media Marketing Ltd. (GeoEdge) （オブザーバー会員）
実務と政策議論が交差する空間としての第一歩
最後のクロージングメッセージで総務省 情報流通行政局 情報活用支援室 企画官・吉田弘毅様は、協会設立を通じたトラスト＆セーフティ分野の民間ネットワーク形成の意義に触れ、今後の実務・政策間の対話・連携への期待が語られました。
今後の展開：小さな起点を積み重ね、構造化へ
今後、協会では以下のような活動を進めてまいります：
- 会員間での不正対策の知見共有を行う交流イベント T&S Social の定期開催、会員限定の Slack コミュニティの運営
- ゲストスピーカーを招いた T&S Fireside Chat セッションの定期開催
- T&S の基礎講座 – T&S University の開発、開催
- GASA（Global Anti-Scam Alliance）を通じた有害情報・詐欺トレンドに関する“シグナル共有ネットワーク”の試験運用
- DIGITAL POSITIVE ACTION を通した実践的なリテラシー教育プログラムの開発・展開
機密性の高い領域だからこそ、実践的な知見の共有にはクローズドな場が必要なときもあります。一方で、一般の方々にも開かれたセミナーやイベントを通じて、コミュニティが培った知見を社会に還元していくことも、私たちの大切な使命です。
多様なアプローチを重ねながら、私たちはデジタル社会における「安心・安全のハブ」として機能するコミュニティを目指してまいります。
業界の枠を超えて、あらゆるビジネス領域において“目に見えないインフラ”としてのトラスト＆セーフティをいかに設計し、実装していくか。今後も議論と共創を重ねていきます。
なお、次回のコミュニティイベントは 7月11日（金） に開催予定です。設立後初となる本イベントには、ぜひ多くの会員の皆さまにご参加いただければ幸いです。詳細は、決まり次第公式ブログにてご案内いたします。
いよいよ始動したトラスト＆セーフティ協会を、どうぞよろしくお願いいたします。
